“生野”の読み方と例文
読み方割合
いくの100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「いまから阿倍野、生野いくのを歩いて、淀へ出るには大ごとです。夜が明ければ、出見いでみノ浜から難波なにわへ通う乗合舟がある。それにお乗りなされては」
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
天保十四年六月簡堂が生野いくの銀山視察の途上、大坂の客舎にあってその母のに接した時の日記の文の如きはわたくしの愛誦あいしょうしてあたわざるものである。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
とうとう黒田藩の眼星めぼしい人物は、殆んど一人も居なくなってしまった。たまたま脱藩して生野いくのの銀山で旗を挙げた平野次郎ぐらいが目っけもの……という情ない状態に陥った。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)