“愛誦”の読み方と例文
読み方割合
あいしょう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私は彼女と別れて放浪中、偶然、古本屋で買った、「無門関」を愛誦あいしょうしていた。その中でも、「百丈野狐やこ」という公案が好きだった。
野狐 (新字新仮名) / 田中英光(著)
東京下谷したやいけはたの下宿で、岸本が友達と一緒にこの詩を愛誦あいしょうしたのは二十年の昔だ。市川、菅、福富、足立、友達は皆若かった。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
柳湾は江戸詩人の中わたくしの最も愛誦あいしょうするものである。鄙稿ひこう葷斎くんさい漫筆』にその伝とあわせて記述する所があるからここには除いて言わない。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)