“愛宕山”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あたごやま89.7%
あたごさん10.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これしかしながら汽車きしやがやがて飛行機ひかうきつて、愛宕山あたごやまから大阪おほさかそらかけ前表ぜんぺうであらう。いや、割床わりどこかた、……澤山たんとおしげりなさい。
大阪まで (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
そのころ愛宕山あたごやまふもとには仏蘭西フランス航空団とかいた立札が出してあったが、飛行機はまだ今日こんにちの如く頻繁に空を走ってはいなかった。
枇杷の花 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
切腹したとき阿部弥一右衛門やいちえもんの家隷林左兵衛が介錯した。田中は阿菊物語おきくものがたりを世に残したお菊が孫で、忠利が愛宕山あたごさんへ学問に往ったときの幼な友達であった。
阿部一族 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
愛宕山あたごさん程の石段が段程も附いて居て、此処ここを降りれば帰りは息かそこらの間にクリツシイのとほりへ出られるのである。石段の口からは巴里パリイなかばが絵のやうに見える。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)