“筑波山”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
つくばさん65.0%
つくばやま30.0%
つくば5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「どうも君は自信家だ。剛健党ごうけんとうになるかと思うと、天祐派てんゆうはになる。この次ぎには天誅組てんちゅうぐみにでもなって筑波山つくばさんへ立てこもるつもりだろう」
二百十日 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
折柄おりから上潮あげしおに、漫々まんまんたるあきみずをたたえた隅田川すみだがわは、のゆくかぎり、とお筑波山つくばやまふもとまでつづくかとおもわれるまでに澄渡すみわたって、綾瀬あやせから千じゅしてさかのぼ真帆方帆まほかたほ
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
豊吉のいった通り、浅草寺の入相の鐘が秋の雲に高くひびいて、紫という筑波山つくばの姿も、暮れかかった川上の遠い空に、薄黒く沈んでみえた。堤下どてしたの田圃には秋の蛙が枯れがれに鳴いていた。
両国の秋 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)