“遡”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さかのぼ89.2%
のぼ6.0%
さかの3.0%
さか1.2%
さから0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
湯元から間道を入って、谷川を宜い加減さかのぼった龍之助は、後ろに残したお染のことを気にし乍ら、何処どこともなく導かれて行くのです。
大江戸黄金狂 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
姥捨うばすてかんむりたけを右のほうに見ながら善光寺だいらを千曲川に沿って、二里ばかりかみのぼると、山と山の間、すべてひろい河原地へ出る。
銀河まつり (新字新仮名) / 吉川英治(著)
否、その前逢った時既に、と思い出した。代助は二人の過去を順次にさかのぼってみて、いずれの断面にも、二人の間に燃る愛の炎を見出みいださない事はなかった。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
神田川の筋違すじかい橋から、西へさかのぼり、お茶の水の堀、吉祥寺橋、小石川橋を経て、牛込御門、土橋に至るあいだ。
要するに世界の進歩の巨渦にさからつて吾運命をかたちづくる事は、人力の為す可からざるところなるが故に、吾人は思想上に於ていやしくも世界の大勢に駆らるゝ事ある時には
一種の攘夷思想 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)