“遡航”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
そこう83.3%
さくかう16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
夜靄よもやは深くたれこめていた。二十余艘の兵船は、おのおの、ともづなから纜を一聯に長くつなぎ合い、徐々と北方へ向って、遡航そこうしていた。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その本流と付知つけち川との合流点を右折して、その支流一名みどり川を遡航そこうするふなべりに、早くも照り映ったのはじつにその深潭しんたん藍碧らんぺきであった。
木曾川 (新字新仮名) / 北原白秋(著)
もはや船は太沽タークーの沖に来てゐた。Bのすぐ前では、早くもやつて来た水先案内を相手に船長が双眼鏡を眼に当てゝ頻りにあたりを眺めてゐた。やがてむづかしい白河はくが遡航さくかうが始つた。
(新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)