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放棄
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ほうき
ふりがな文庫
“
放棄
(
ほうき
)” の例文
そう、そう、
前
(
まえ
)
からだれにも、
人間
(
にんげん
)
平等
(
びょうどう
)
の
権利
(
けんり
)
はあったのさ。それを
無智
(
むち
)
と
卑屈
(
ひくつ
)
のため、
自
(
みずか
)
ら
放棄
(
ほうき
)
して、
権力
(
けんりょく
)
や、
金銭
(
きんせん
)
の
前
(
まえ
)
に、
奴隷
(
どれい
)
となってきたのだ。
心の芽
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
もしもぼくが、そうした運命観にとらわれて、正しく生きるための努力を
放棄
(
ほうき
)
するならば、ぼくは円周のどの一点にも行きつくことができないであろう。
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
説き付け
諒解
(
りょうかい
)
を得るように努めた商人になる目的を
放棄
(
ほうき
)
させる代りには
行末
(
ゆくすえ
)
のことを保証し必ず捨てて置かぬからとそこは言葉を尽したものと察せられる。
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
しかも人間は
相携
(
あいたずさ
)
えてこの悲劇的な道を、
欣求精進
(
ごんぐしょうじん
)
しなければならない。人間は次善に満足しながら、しかも常に最高善の追求を
放棄
(
ほうき
)
することを得ないのである。
政治学入門
(新字新仮名)
/
矢部貞治
(著)
これすなわち彼の「精神の
井戸
(
いど
)
が
水枯
(
みずが
)
れした」のである、
遼遠
(
りょうえん
)
なるべき前途を
放棄
(
ほうき
)
したのである。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
▼ もっと見る
こんなふて腐れた生活をしながらも私はなお、私の真実の望みや目的を
放棄
(
ほうき
)
してはいなかった。
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
「厭なら仕方が無い、権利を
放棄
(
ほうき
)
する
迄
(
まで
)
さ、其代り此腕環を
貰
(
もら
)
う事は出来ないぞ」
黄金の腕環:流星奇談
(新字新仮名)
/
押川春浪
(著)
「関門を
放棄
(
ほうき
)
せよ」と、使いをやり
三国志:03 群星の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
放
常用漢字
小3
部首:⽁
8画
棄
常用漢字
中学
部首:⽊
13画
“放”で始まる語句
放
放蕩
放埒
放擲
放火
放縦
放恣
放逐
放肆
放埓