放棄はうき)” の例文
かつ如此かくのごとき事をこゝろみし事なし、こゝろみてそのはなは馬鹿気ばかげきつたる事をみとめたれば全然ぜん/\之を放棄はうきせり、みちおこなことみちく事なり
問答二三 (新字旧仮名) / 内村鑑三(著)
いな、一だいのうちでも、いへ死者ししや出來できれば、そのいへけがれたものとかんがへ、しかばね放棄はうきして、べつあたらしいいへつくつたのである。
日本建築の発達と地震 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
そらえたつき放棄はうきしてある手水盥てうづだらひのぞいてはひやゝかにわらうてる。彼等かれらあまりにひまどつてればつきはこつそりとくびかたむけてあひだからのぞいてる。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
これは完全に善良なる市民の資格を放棄はうきしたと見るべきである。善良なる市民たると同時に勇敢なる自警団じけいだんの一員たる僕は菊池の為にをしまざるを得ない。
彼の友情は私にとつては價値あるものであり、それを失ふことはつらい試練であつた。私はそれを再び贏ち得る爲めの努力を、さう直ぐに放棄はうきしようとは思はなかつた。
つまり、はたひらにくいので其儘そのまゝ放棄はうきされてる、それだけ貝層かいそうふかいのである。