“贔負”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひいき83.3%
びいき14.8%
きにいり1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「日本よりあたまなかの方がひろいでせう」と云つた。「とらはれちや駄目だ。いくら日本の為めを思つたつて贔負ひいきの引き倒しになる許りだ」
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
日本きちがいとも言いたいほど日本贔負びいきの婦人であった。その人が岸本を紹介してくれたのであった。老婦人は居間の方へ岸本を連れて行った。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
村の人達は、富江を淡白きさくな、さばけた、面白いひととして心置なく待遇あしらつてゐる。殊にも小川の母——お柳にはお贔負きにいりで、よくそのいへにも出入する。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)