“おほぞら”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
大空76.7%
大天蓋6.7%
蒼穹6.7%
蒼空6.7%
大虚3.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
くるひまつはり、からまつて、民子たみこはだおほうたのは、とりながらもこゝろありけむ、民子たみこ雪車そりのあとをしたうて、大空おほぞらわたつてかりであつた。
雪の翼 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
葉といふ葉は皆黄金の色、暁の光の中で微動こゆるぎもなく、碧々としてうつす光沢つやを流した大天蓋おほぞらに鮮かな輪廓をとつて居て、仰げば宛然さながら金色こんじきの雲をて立つ巨人の姿である。
葬列 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
その上に蒼穹おほぞらもおほはざりき。
て、たびといへば、うちにゐて、哲理てつりをかぼれのことにばかりつてゐないで、たまにはそとたがよい。よしきり(よしはらすゞめ、行々子ぎやう/\し)は、むぎ蒼空おほぞら雲雀ひばりより、野趣やしゆ横溢わういつしてしたしみがある。
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
磯良これをうらみて、或ひは舅姑おやおや忿いかり五六せていさめ、或ひはあだなる心をうらみかこてども、五七大虚おほぞらにのみ聞きなして、後は五八月をわたりてかへり来らず。
此の二人たちまをどりたちて、滝に飛び入ると見しが、水は大虚おほぞらきあがりて見えずなるほどに、雲すみをうちこぼしたる如く、雨二七六しのを乱してふり来る。