“舅姑”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しゅうと38.1%
しゅうとしゅうとめ14.3%
きゅうこ9.5%
きうこ9.5%
きゆうこ9.5%
おやおや4.8%
おやたち4.8%
しうと4.8%
りょうしん4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
うそをつきたもうな、おんみは常に当今の嫁なるものの舅姑しゅうとに礼足らずとつぶやき、ひそかにわがよめのこれに異なるをもっけのさちと思うならずや。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
人はお嫁にいってから家政に苦労するのに、自分は反対に小娘の時から舅姑しゅうとしゅうとめのような父母に仕えてあらゆる気苦労と労働とをしていた。
私の貞操観 (新字新仮名) / 与謝野晶子(著)
七出というのは、子無きが一、淫佚いんいつが二、舅姑きゅうこつかえざるが三、口舌くぜつ多きが四、盗窃が五、妬忌ときが六、悪疾あくしつが七である。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
媒妁人なかうどづいふめでたしと、舅姑きうこまたいふめでたしと、親類等皆いふめでたしと、知己ちき朋友ほういう皆いふめでたしと、渠等かれら欣々然きん/\ぜんとして新夫婦の婚姻を祝す、婚礼果してめでたきか。
愛と婚姻 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
夫の留守にはこの家のあるじとして、彼はつかふべき舅姑きゆうこいただかず、気兼すべき小姑こじうとかかへず、足手絡あしてまとひの幼きもだ有らずして、一箇ひとり仲働なかばたらき両箇ふたり下婢かひとに万般よろづわづらはしきをまか
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
磯良これをうらみて、或ひは舅姑おやおや忿いかり五六せていさめ、或ひはあだなる心をうらみかこてども、五七大虚おほぞらにのみ聞きなして、後は五八月をわたりてかへり来らず。
あるときは舅姑おやたちが怒っていることにかこつけて諫め、またあるときは夫の浮気な心をうらみなげいたが、夫は妻のいうことなどまったくうわの空に聞きながして
「お富は舅姑しうととの折合が惡くて追ひ出されたといふ噂もあるが本當か」
かないをもらうのは、舅姑りょうしんにつかえさせるためなのだ。こんなことで何が妻だ。」
珊瑚 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)