“たいこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
太鼓49.2%
幇間19.8%
太古14.4%
太皷4.8%
大湖2.1%
大鼓2.1%
大呼1.1%
大賈1.1%
索頭0.5%
大估0.5%
大古0.5%
大己0.5%
大沽0.5%
大虚0.5%
太沽0.5%
太湖0.5%
太虚0.5%
黛子0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
太鼓たいこをうつばちという棒がある。その撥には、いろいろな種類があるが、棒のさきに丸い玉のついた撥があるのをごぞんじであろう。
宇宙戦隊 (新字新仮名) / 海野十三(著)
ここには、紀文の時のように、吾勝ちに争う幇間たいこ末社まっしゃたぐいもなし、梅忠の時のように、先以まずもって後日のたたりというものもないらしい。
大菩薩峠:24 流転の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
その簡単かんたんさまは、太古たいこ移住民族いじゅうみんぞくのごとく、またかぜただよぐさにもて、今日きょうは、ひがしへ、明日あすは、みなみへと、いうふうでありました。
銀河の下の町 (新字新仮名) / 小川未明(著)
摺合すりあひ茶屋々々の二階には糸竹の調べつゞみ太皷たいこたえる事なく幇間たいこ對羽織つゐばおり色増君いろますきみの全盛をあらはし其繁榮はんえい目を驚せし浮生ふせいは夢の如く白駒はくくひまあるを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
大湖たいこにのぞむ大広間をあけひろげ、千燭せんしょくかがやかして、小姓たちには金扇銀扇をもたせて舞いきそわせ
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
のぼりを立てたり大鼓たいこを叩いたり御神酒おみきを上げてワイ/\して居るから、私は可笑おかしい。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
これを読まれた時分にネパールの大王殿下はその書を下に置き手をって「愉快だ、実に愉快だ」と三度大呼たいこせられ、なお「チベット法王の胸に一弾丸を放ってつらぬいたごとく実にこの論法はするどい。 ...
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
それが加賀へ往つたが、所得は「中位」であつた。それから「どつと當るつもり」で大阪へ乘り込んだ。大阪では佐竹家藏屋敷くらやしきの役人等が周旋して大賈たいこの書を請ふものが多かつた。
寿阿弥の手紙 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
まるで弁慶か索頭たいこ持ちみたいにここを先途と洒落あかして、刻の移るのも忘れてしまったが、そのありさまはここに写すまでもない。
猿飛佐助 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
まるで索頭たいこ持だ、いや樗蒲ばくち打だ、げすの戲作者気質だなどという評語であったろうが、しかしわが猿飛佐助のために一言弁解すれば、彼自身いちはやくも自己嫌悪を嘔吐のように催していた。
猿飛佐助 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
十月さく。舟廻槻木ヲテ岩沼ノ駅ニ飯ス。名取川駅ノ東ヲめぐツテ海ニ入ル。晡時ほじ仙台ニ投ズ。列肆れっし卑陋ひろう。富商大估たいこヲ見ズ。独芭蕉ばしょうノ屋宇巍然ぎぜんトシテ対列スルノミ。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
答『イヤこれは最初さいしょ人類じんるい創造つくときの、ごくとお大古たいこ神業かみわざであって、今日こんにちでは最早もはやその必要ひつようはなくなった。そなたもるとおり人間にんげん男女だんじょ立派りっぱ人間にんげんんでるであろうが……。』
抽斎から見ての大己たいこである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
即ち支那はあたかも盛んに西洋文明を採用して富国強兵の術をつとめた頃で、洋式の陸海軍を編成し、特に大沽たいこ砲台、旅順りょじゅん威海衛いかいえいの軍港を設くる等、その面目を一新するのがいあり。
三たび東方の平和を論ず (新字新仮名) / 大隈重信(著)
未だ三徳さんとく四曼しまん大虚たいこあきらかならず。
米国の戦略は一八五八年の太沽たいこ砲台攻撃の故智にならったのだといわれているが、大院君は清帝とちがって、首都間近の砲台を破られても絶対に恐入らなかったから、空しく引揚げるほかはなかった
撥陵遠征隊 (新字新仮名) / 服部之総(著)
ここは揚子江支流の流域で、城下の市街は、海のような太湖たいこに臨んでいた。孫堅のいる長沙城ちょうさじょう湖南省こなんしょう)はその水利に恵まれて、文化も兵備も活発だった。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかして心は日月光明の表に出ず。大千沙界だいせんしゃかいは窮むべからず。しかして心は大千沙界の外に出ず。それ太虚たいこか、それ元気か、心はすなわち太虚を包みて、元気をはらむものなり。
通俗講義 霊魂不滅論 (新字新仮名) / 井上円了(著)
すこぶる天子の御意ぎょいに召して、御機嫌ななめならず、芸術家としての無上の面目を施した上に、黛子たいこさんという別嬪べっぴんの妻君を貰った。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)