“太虚”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たいきょ63.6%
みそら18.2%
たいこ9.1%
ダス、アプゾルウテ9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おそらく見えまいが、じいっと、眸をこらしているうちに、自然、太虚たいきょのうちにも、うッすらと見えて来る。城の影が、敵の気はいが……
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一四九りようして太虚みそらのぼり、地中ちちゆうをわすれたるならずや。秀吉竜と化したれども一五〇蛟蜃かうしんたぐひなり。一五一蛟蜃の竜と化したるは、寿いのちわづかに三歳みとせを過ぎずと。これもはた後なからんか。
しかして心は日月光明の表に出ず。大千沙界だいせんしゃかいは窮むべからず。しかして心は大千沙界の外に出ず。それ太虚たいこか、それ元気か、心はすなわち太虚を包みて、元気をはらむものなり。
通俗講義 霊魂不滅論 (新字新仮名) / 井上円了(著)
太虚ダス、アプゾルウテの無意識中より意識界に取り繼がれずして生れたる造化と、おなじ無意識中より作者(シエクスピイヤ)の意識界を經て生れ出でし詩(戲曲)と相似たるに何の不思議かあらむ。
柵草紙の山房論文 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)