“大賈”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おおどこ50.0%
たいこ50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いずれも大賈おおどこの箱入娘で、揃いもそろって縹緻よし。町内で小町娘のなんのと言われる際立って美しい娘ばかり。
顎十郎捕物帳:22 小鰭の鮨 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
贅沢な衣裳みなりとどことなく鷹揚なようすを見ても下町の大賈おおどこの箱入娘だということが知れる。
顎十郎捕物帳:20 金鳳釵 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
五百の里親神田紺屋町の鉄物かなもの問屋日野屋忠兵衛方には、年給百両の通番頭二人があつて、善助、為助と云つた。此日野屋すら相応の大賈たいこであつた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
それが加賀へ往つたが、所得は「中位」であつた。それから「どつと當るつもり」で大阪へ乘り込んだ。大阪では佐竹家藏屋敷くらやしきの役人等が周旋して大賈たいこの書を請ふものが多かつた。
寿阿弥の手紙 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)