大湖たいこ)” の例文
峨峰がほう嶮山けんざんかこまれた大湖たいこだから、時々とき/″\さつきりおそふと、このんでるのが、方角はうがくまよふうちにはねよわつて、みづちることいてゐた。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
大湖たいこにのぞむ大広間をあけひろげ、千燭せんしょくかがやかして、小姓たちには金扇銀扇をもたせて舞いきそわせ
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ちよろ/\とだけのながれながら、堤防どてひかへず地續ぢつゞきに、諏訪湖すはこひとひかへたれば、爪下つました大湖たいこみづしのぎをせめて、をはいで、じり/\とせまるがごとおもはるゝ。
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
と思うと、余呉の湖水や琵琶びわ大湖たいこも、銀のつやをかき消されて、なまりのような鈍色にぶいろにかわってくる。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)