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太皷
平手で板を叩くような
皷の音をさせて、鳥打帽子を
被った
万歳が
幾人も来ます。
鉦や
太皷を鳴らすばかりで何にも芸のない獅子舞も来ます。
摺合茶屋々々の二階には糸竹の調べ
皷太皷の
音絶る事なく
幇間の
對羽織に
色増君の全盛を
顯はし其
繁榮目を驚せし
浮生は夢の如く
白駒の
隙あるを
太皷の
音、うたはせて
舞はせて
人の
爲ぬ
事して
見たいと
折ふし
正太に
咡いて
聞かせれば、
驚いて
呆れて
己らは
嫌やだな。