“水靄”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
みずもや50.0%
すいあい25.0%
すゐあい25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一同はすぐに、胸まで水にかって追跡に移ったが、すでにボウトは、迫る夕靄ゆうもと立ち昇る水靄みずもやにまぎれて、影も形もなかった。
チャアリイは何処にいる (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
その上を通る車馬の影が、早くも水靄すいあいにぼやけた中には、目まぐるしく行き交う提灯ちょうちんばかりが、もう鬼灯ほおづきほどの小ささに点々と赤く動いていました。
開化の良人 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
かの蒼然さうぜんたる水靄すゐあいと、かの万点の紅燈と、而してかの隊々たいたいふくんで、尽くる所を知らざる画舫ぐわぼうの列と——嗚呼ああ、予は終生その夜、その半空はんくうに仰ぎたる煙火の明滅を記憶すると共に、右に大妓たいぎを擁し
開化の殺人 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)