蒼然あをざめ)” の例文
おと顏色がんしよく蒼然あをざめて居ける處へ又七は立出たちいで何故なにゆゑ其樣にふさぎ居るや心地こゝちにてもあしきかとひけるに長助はりのまゝわけを話し涙をながしけるを又七は憫然ふびんに思ひ我等われら其金を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
始め與力同心列をたゞして嚴重に居並ゐならびければ吉五郎は彌々いよ/\いろ蒼然あをざめあはまでふるへながら家主のあと蹲踞ゐすくまるにぞ越前守殿是を見られ是へ/\と申さるゝに吉五郎は今にもくび
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
きいて大いに驚きいろ蒼然あをざめひかへ居たり時に後藤半四郎は今日けふ呼出よびだしに付先刻より呼込よびこみあるを今や/\と待兼まちかねたるゆゑ直樣浪人臺へ罷りいで一向容體なりふりにも構はず控へたりれば久兵衞は半四郎を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)