孝康こうこう)” の例文
方孝孺に語りたまわく、燕王は孝康こうこう皇帝同産どうさんの弟なり、ちん叔父しゅくふなり、われ他日宗廟そうびょう神霊にまみえざらんやと。孝孺曰く、兵一たび散すれば、急にあつむ可からず。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
すでにして護衛の人、貴昺きへいとらえ、始めて奸臣欺詐ぎさの謀を知りぬ。ひそかおもうに臣の孝康こうこう皇帝にけるは、同父母兄弟なり、今陛下につかうるは天に事うるが如きなり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
残酷の豎儒じゅじゅとなし、諸王は太祖の遺体なり、孝康こうこう手足しゅそくなりとなし、これを待つことの厚からずして、周王しょうだいせい王をして不幸ならしめたるは、朝廷のために計る者のあやまちにして
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)