“皎々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こうこう82.3%
かう/\7.6%
こう/\5.1%
きょうきょう2.5%
けう/\1.3%
しろじろ1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
皎々こうこうとして、夏も覚えぬ。夜ふけのつゝみを、一行は舟を捨てて、なまずと、ぼらとが、寺詣てらまいりをするさまに、しよぼ/\と辿たどつて帰つた。
光籃 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
皚々がい/\たる雪夜せつやけいかはりはなけれど大通おほどほりは流石さすが人足ひとあしえずゆき瓦斯燈がすとうひか皎々かう/\として、はだへをさす寒氣かんきへがたければにや
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
尤も四月十五日で青空は一点の雲もなく、月は皎々こう/\冴渡さえわたり、月の光が波に映る景色というものは実に凄いもので、かすかに猿島烏帽子島金沢なども見えまする。
折柄、その晩は大空に皎々きょうきょうたる月がかかり、海上千里、月明の色に覆われて、会場は椰子やしの葉の茂る木の間に開かれてありました。
大菩薩峠:41 椰子林の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
今夜こよひは満願とてかの橋にもいたり殊更ことさらにつとめて回向ゑかうをなし鉦うちならして念仏ねんぶつしけるに、皎々けう/\たる月遽然にはかくもりて朦朧まうろうたり。
あとで嫌味いやみをいったが、十月の冬の月は、皎々しろじろえ渡っていた。
遠藤(岩野)清子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)