“きょうきょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:キョウキョウ
語句割合
恟々66.7%
兢々17.2%
洶々5.4%
怯々2.2%
皎々2.2%
喬々1.1%
恐々1.1%
洶〻1.1%
皦々1.1%
矜驕1.1%
蛩々1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それからというものは我藩は人心恟々きょうきょうとしていたが、十日に至って新藩主が帰藩されたという事が伝って士分一同三の丸へ出頭した。
鳴雪自叙伝 (新字新仮名) / 内藤鳴雪(著)
新宿八王子間の電車線路工事が始まって、大勢の土方どかたが入り込み、村は連日れんじつ戒厳令のもとにでも住む様に兢々きょうきょうとして居る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
ために東京湾の砲台を築かしめ、人心も何となく洶々きょうきょうたらんばかりの有様とはなりぬ。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
四民は怯々きょうきょうとその命にたがわざらんことをおそれている、かれらにはなんでもできるのだ、どんな無法なことでもどんなに残酷なことでも、幕府の名をもって公然と押しつけることができる
それに、これも今となって気がついたものだが、いつのまにか、闇の空は破れて皎々きょうきょうたる月がかがやいていようというものである。そこで、死の沈黙のような町並がいっそう荒涼たるものに見える。
相馬将門そうままさかど威を東国に振い、藤原秀郷ひでさと朝敵誅伐ちゅうばつの計策をめぐらし、この神の加護によって将門をほろぼしたので、この地にいたり、喬々きょうきょうたる杉の森に、神像をあがまつったのだとある。
と、恐々きょうきょうながら、何か片手の物をつき出して、哀訴にかかった。
橋流れて水流れず、橋流れて水流れず、ハテナ、橋流れて水流れず、と口の中で扱い、胸の中でんでいると、たちまち昼間渡ったかりそめの橋が洶〻きょうきょうと流れる渓川たにがわの上に架渡かけわたされていた景色が眼に浮んだ。
観画談 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
残念ながらふるい。切棄きりすてても思想は皦々きょうきょうたり。白日の下に駒をせて、政治は馬上提灯の覚束おぼつかないあかりにほくほく瘠馬やせうまを歩ませて行くというのが古来の通則である。
謀叛論(草稿) (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
如何に天才でも非凡人でもこう易々やすやすとトントン拍子に成上ると勢い矜驕きょうきょうとなり有頂天うちょうてんとなるは人間の免かるべからざる弱点である。
美妙斎美妙 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
孔叢子こうそうし』にこの獣甘草かんぞうを食えば必ず蛩々きょうきょうとて青色馬あおうまに似た獣と駏驉きょきょとてのごとき獣とにのこす、二獣、人来るを見れば必ず蹶を負うて走る、これは蹶を愛するでなくて甘草欲しさだ