“おづ/\”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
怖々66.7%
忙怕22.2%
兢々11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
加世は道に崩折れて、涙におぼれるやうに泣き濡れて居りました。波打つ老女の背中を、八五郎の朴訥ぼくとつな平手が怖々おづ/\擦つて居るのもあはれです。
左右は千丈の谷なり、ふむ所わづかに二三尺、一脚ひとあしをあやまつ時は身を粉砕こなになすべし。おの/\忙怕おづ/\あゆみてつひ絶頂ぜつてうにいたりつきぬ。
中には下層の新平民にくある愚鈍な目付を為乍しなが是方こちらを振返るもあり、中には畏縮いぢけた、兢々おづ/\とした様子して盗むやうに客を眺めるもある。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
黒木綿の紋付羽織、垢染あかじみた着物、粗末な小倉の袴を着けて、兢々おづ/\郡視学の前に進んだ。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)