“びくびく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
怯気々々27.3%
怯々18.2%
恟々18.2%
兢々9.1%
悸々9.1%
惴々9.1%
戦々兢々9.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と最初の一喝に怯気々々びくびくもので、申訳らしく独言ひとりごとのように言う。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
いや、まあそんなに怒るな、はたに居る者が怯気々々びくびくする。」
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
唄を聴き、舞を眺めていた呉羽之介は、やがて苦しいような顔をして手にしていた盃を下にき赤面を感じたように怯々びくびくと、二人の客を盗み見ました。
艶容万年若衆 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
妻を殺すまで今日たった一日一晩だけの自由さえあれば、後はもういかなる運命が襲いかかって来ようともいとわないのであったから、そう怯々びくびくすることもないのであったが、それでも昨夜の記事が出ていないということはさすがに私の心をほっとさせた。
陰獣トリステサ (新字新仮名) / 橘外男(著)
「なアんだ、おじさんは、そんなことに恟々びくびくして、寝つかれなかったのかい。強そうな恰好をしているけれど、内心は臆病なんだなあ」
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
……面白いな……いよいよソンナ事に違いないと決定きまれば二人の博士が私のかたきだろうが味方だろうが、その二人が私にかけているダマシの手段が、如何に巧妙な恐ろしいものであろうが、チットモ恟々びくびくする事はない。是非とも私自身にこの事件の正体がわかるところまで突込んで行かなければ嘘だ。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
山の手には武家屋敷が多いせいか、そんな噂はあまりきこえませんで、おも下町したまちをあらして歩いたんですが、なにしろ物騒ですから暗い晩などに外をあるくのは兢々びくびくもので、何時いつだしぬけに土手っ腹をえぐられるか判らないというわけです。
半七捕物帳:18 槍突き (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「だつて今日だけぢやないんだぜ、今迄何れ位ひ彼処の蜜柑をとつたか解りはしないぜ、先月なんかはあんなに沢山売つたりしたぢやないか、いくら今度の持主が人が好いと云つたつて売つたことが解つたら……」正吉だけが酷く悸々びくびくとしてゐた。
村のストア派 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
もん呼鈴よびりんたび惴々びくびくしては顫上ふるえあがる。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
みちで偶然ひょっこり顔見知りの人に遇いはせぬか、雑談はなしのついでにも困った問題に触れはせぬかと、常に戦々兢々びくびくとして、寝ても、覚めても、少しも心の安まる暇はありません。
融和促進 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
現にその部落内にいる人々ばかりでなく、はやくその部落から離れて、立派に世間に交じっている人々でも、常に戦々兢々びくびくとして、その部落出身だという素性を隠そうと努めているのは、はたして何のためでありましょう。
融和促進 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)