“怯々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おずおず33.3%
びくびく20.0%
びく/\20.0%
おどおど13.3%
きょうきょう13.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すると、そこに何事か異常なものが予期されてきて、二人の顔に、なかば怯々おずおずとした生色が這い上っていった。法水は静かに云った。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
唄を聴き、舞を眺めていた呉羽之介は、やがて苦しいような顔をして手にしていた盃を下にき赤面を感じたように怯々びくびくと、二人の客を盗み見ました。
艶容万年若衆 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
事によつたら陳列所の品物全部を、根こそぎ買ひ取らうとでも言ひ出しはしなからうかと思つて、内心怯々びく/\ものでゐた。
ところが、不思議なことには、勝ち誇ったはずの博士からは、依然神経的なものが去らずに、妙に怯々おどおどした不自然な声で云うのだった。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
ただ国境の守りに怯々きょうきょうたる事なかれ主義の男です。——あんな者に労を費やすよりは、むしろ南方の呉国ごこく孫策そんさくの勢力こそ用うべきでありましょう。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)