怯々びくびく)” の例文
唄を聴き、舞を眺めていた呉羽之介は、やがて苦しいような顔をして手にしていた盃を下にき赤面を感じたように怯々びくびくと、二人の客を盗み見ました。
艶容万年若衆 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
後はもういかなる運命が襲いかかって来ようともいとわないのであったから、そう怯々びくびくすることもないのであったが、それでも昨夜の記事が出ていないということはさすがに私の心をほっとさせた。
陰獣トリステサ (新字新仮名) / 橘外男(著)
まるでもう順番でも待つような気持で怯々びくびくものでございました。
蒲団 (新字新仮名) / 橘外男(著)