“おどおど”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
恟々65.5%
怖々10.3%
怖怖6.9%
怯々6.9%
悸々3.4%
戦々3.4%
脅々3.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と、時政は、充血した顔をあげた。素直なむすめのやや恟々おどおどしている眸を見ると、彼は可憐いじらしくもなって、
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、“街のダニ”ともいうべき悪辣あくらつな男のわなにかかった始末を、ようやく恟々おどおどと打ちあけだした。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼は眼を開いたが、怖々おどおどして、その視線は肩から不気味な傷へ下って、それから、そこに立ちすくんでいる若い細君の方へ狂おしくこびりついた。
『いやちとにわあるいてるのだ。』と、アンドレイ、エヒミチは怖々おどおどする。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
而して時として稚気を帯びた淫心からこづき廻はされたり、処女のやうに怖怖おどおどしたり、又は凶悪の仮面を装つたり、嫉妬したり、狂つたり、踊つたりした。
愛の詩集:03 愛の詩集 (新字旧仮名) / 室生犀星(著)
而して時として稚気を帯びた淫心からこづき廻はされたり、処女のやうに怖怖おどおどしたり、又は凶悪の仮面を装つたり、嫉妬したり、狂つたり、踊つたりした。
ところが、不思議なことには、勝ち誇ったはずの博士からは、依然神経的なものが去らずに、妙に怯々おどおどした不自然な声で云うのだった。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
「では、その人物は何を見たのでしょうな。わしはとんとその詩句を知らんのですよ」レヴェズ氏が暗い怯々おどおどした調子で問い掛けると、法水はずるそうに微笑ほほえんで、
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
——病気ではなく、静かに叔父が引き籠つてゐる間はその部屋を訪れる者は、私より他になかつた。私が遠慮なく襖をあけると彼は、他の者でなくつて好かつたといふ風に悸々おどおどした眼をあげて、
毒気 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
と云うのは、彼も今度は精霊が出現するその瞬間に、こちらから戦いを挑んでやろうと思ったからで、不意を打たれて、戦々おどおどするようになっては耐らないと思ったからである。
婚礼当夜の不思議は、自分の失策と思い込んで、脅々おどおどとして居る本当のお夏もいじらしいには違いありませんが、一度烙印を捺された三十郎の記憶は、そんな事では拭い去る由もなかったのです。