“こわごわ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
怖々48.9%
恐々38.3%
怕々4.3%
恐怖2.1%
可恐々々1.1%
強々1.1%
怖怖1.1%
恐恐1.1%
恟々1.1%
硬々1.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
要領を得て、怖々こわごわながら、屑屋の老爺おやじが立ちかけたが、またぺたりと腰を落し、ワナワナとふるえ出して、
大菩薩峠:31 勿来の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
と、叱られて、権太夫は怖々こわごわさかずきをうけ取って、懐紙をもってそれをぬぐい、またおそるおそる御返盃申し上げる。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
往来まで、恐々こわごわと、様子を見に行ってもどって来た若い男は、町屋の裏へかけこんで、手つき物まねで、しゃべっていた。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
恐々こわごわさしのぞいて、恐々探しましたが、丁度格子窓の出ッ張りの下にひらみついているのですから、分る筈はないのです。
で、母が来いと云うから、あといて怕々こわごわ奥へ行って見ると、父は未だ居る医者と何か話をしていたが、私のかおを見るより、何処へ行って居た。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
ゆきちがへに三之助、此処と聞きたる白金台町しろかねだいまち、相違なく尋ねあてて、我が身のみすぼらしきに姉の肩身を思ひやりて、勝手口より怕々こわごわのぞけば
大つごもり (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
私は柱に身を寄せて、恐怖こわごわながら覗きました。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
恐怖こわごわながら烈風強雨の中をけ抜けたる七蔵おやじ、ようやく十兵衛が家にいたれば、これはまたむごいこと、屋根半分はもうとうに風にられて見るさえ気の毒な親子三人の有様
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
返事がないので可恐々々こわごわながら障子戸を開けるとお源は炭俵を脚継あしつぎにしたらしく土間の真中まんなかはりへ細帯をかけて死でいた。
竹の木戸 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
強々こわごわしく非音楽的な言いようをすればいことも悪く思われる。
源氏物語:26 常夏 (新字新仮名) / 紫式部(著)
いつか繕う気になって、髪の結様ゆいようどうしたらほめらりょうかと鏡にむかって小声に問い、或夜あるばん湯上ゆあがり、はずかしながらソッと薄化粧うすげしょうして怖怖こわごわ坐敷ざしきいでしが
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「丑じゃないか」と云って、此方こっち恐恐こわごわ声をかけながら近寄って行くと、急いでお堂の中へ逃げ込もうとするので、掴まえようとしたところが、えらい力で抵抗してなかなか云うことを聴きませんでしたよ。
紀伊国狐憑漆掻語 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
もっとも宿を出る時、外套はと気がさしたが、借りて着込んだ浴衣ののり硬々こわごわ突張つっぱって、広袖のはだにつかないのが、悪く風を通して、ぞくぞくするために、すっぽりと着込んでいるのである。
みさごの鮨 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)