“怕々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こわごわ44.4%
こは/″\22.2%
おそる/\11.1%
おど/\11.1%
こわ/″\11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
で、母が来いと云うから、あといて怕々こわごわ奥へ行って見ると、父は未だ居る医者と何か話をしていたが、私のかおを見るより、何処へ行って居た。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
勝手口より怕々こは/″\のぞけば、誰れぞ來しかと竈の前に泣き伏したるお峰が、涙をかくして見出せば此子、おゝ宜く來たとも言はれぬ仕義を何とせん、姉さま這入つても叱かられはしませぬか
大つごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
私は、微かに震へる指先きで盃を撮んで怕々おそる/\に唇を近づけた。
熱い風 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
あいちやんはすこぶ失望しつばうしてだれかにたすけてもらはうとおもつてた矢先やさきでしたからうさぎそばたのをさいはひ、ひく怕々おど/\したこゑで、『萬望どうぞ貴方あなた——』とひかけました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
ゆきちがへに三すけ此處こゝきたる白銀臺町しろかねだいまち相違さういなくたづねあてゝ、のみすぼらしきにあね肩身かたみおもひやりて、勝手口かつてぐちより怕々こわ/″\のぞけば、れぞしかとかまどまへしたるおみね
大つごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)