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洶々
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きょうきょう
ふりがな文庫
“
洶々
(
きょうきょう
)” の例文
易水剣を按ずる壮士は慷慨激越して物情
洶々
(
きょうきょう
)
、帝都は今にも革命の
巷
(
ちまた
)
とならんとする如き混乱に陥った。
四十年前:――新文学の曙光――
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
ために東京湾の砲台を築かしめ、人心も何となく
洶々
(
きょうきょう
)
たらんばかりの有様とはなりぬ。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
世上
寧
(
むし
)
ろ此の宰相有らんや。内外
駭訛
(
がいか
)
、人情
洶々
(
きょうきょう
)
、若し急に
斧※
(
ふしつ
)
の誅を加えずんば、勢必ず
操莽
(
そうぼう
)
の禍を醸成せん。
臣夙夜
(
しんしゅくや
)
祗
(
つつし
)
み懼れ、敢て
寧処
(
ねいしょ
)
せず。死を冒して
列款
(
れつかん
)
し、仰いで
宸聴
(
しんちょう
)
に達す。
続黄梁
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
地に穴し
瀦水
(
ちょすい
)
してこれを蓄え、いまだ日を
竟
(
お
)
えざるにその地横に
潰
(
つい
)
え水勢
洶々
(
きょうきょう
)
たり、民懼れ鉄を以てこれに投じはじめて
息
(
や
)
む、今周廻
寛
(
ひろ
)
さ
畝
(
ほ
)
ばかりなるべし、水
清澈
(
せいてつ
)
にして涸れず〉とあれば
十二支考:03 田原藤太竜宮入りの話
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
知れる目よりはこの
大山
(
たいさん
)
巌々
(
がんがん
)
として物に動ぜぬ大器量の将軍をば、まさかの時の鉄壁とたのみて、その二十二貫小山のごとき体格と常に
怡然
(
いぜん
)
たる神色とは
洶々
(
きょうきょう
)
たる三軍の心をも安からしむべし。
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
▼ もっと見る
加うるに
彼
(
か
)
の
葡萄牙
(
ポルトガル
)
、
西班牙
(
スペイン
)
人らは、その西南諸島に加うる
権詐
(
けんさ
)
、
詭奪
(
きだつ
)
の手段を以て我に向わんと欲し、
而
(
しこう
)
して内国の人心は
洶々
(
きょうきょう
)
として、動乱の
禍機
(
かき
)
、
動
(
やや
)
もすれば宗教を
籍
(
か
)
りて、
脚下
(
きゃっか
)
に破裂せんとす。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
洶
漢検1級
部首:⽔
9画
々
3画
“洶”で始まる語句
洶湧
洶〻
洶