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晃々
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きら/\
やがて
町に
近い、
鈴の
緒と
云ふ
橋が、
河原の
晃々と
白い、
水の
蒼い、
對岸の
暗い、
川幅を
横に
切つて、
艷々と
一條架る。
部屋も
欄干も
玉かと
思ふ
晃々と
輝きまして、
怪いお
星樣の
中へ
投込まれたのかと
思ひましたの。
仙人は
見えません。
指と
指とは
鑿を
持たうとして
自然で
動く——
時なる
哉、
作の
頭に
飾るが
如く、
雲を
破つて、
晃々と
星が
映つた。
祖母と、
父と、
其の
客と
言を
交はしたが、
其の
言葉も、
晃々と、
震へて
動いて、
目を
遮る
電光は
隙間を
射た。
月が
晃々と
窓を
射たので、
戞然と
玉の
函を
開いたやうに、
山々谷々の
錦葉の
錦は、
照々と
輝を
帶びて
颯と
目の
前に
又卷絹を
解擴げた。が、
末は
仄々と
薄く
成り
行く。
窓を
開けると、こゝにも
飛ぶ。
下屋の
屋根瓦の
少し
上を、すれ/\に、
晃々、ちら/\と
飛んで
行く。
向うの
水道端に、いまの
女房さんが
洗濯をして
居る、
其の
上は
青空で、
屋根が
遮らないから、スツ/\
晃々と
矢ツ
張り
通るのである。「おかみさん。」
私は
呼んだ。
……
空を
劃つた
峰の
姿は、
此の
山懷へ
暗く
成つて、
崕の
樹立の
黒い
中に、
折から
晃々と
星が
輝く。
外面の、
印度洋に
向いた
方の、
大理石の
𢌞り
縁には、
軒から
掛けて、
床へ
敷く……
水晶の
簾に、
星の
數々鏤めたやうな、ぎやまんの
燈籠が、十五、
晃々點いて
並んで
居ます。
丁ど、
其の
日の
空模樣、
雲と
同一に
淀りとして、
雲の
動く
方へ、
一所に
動いて、
時々、てら/\と
天に
薄日が
映すと、
其の
光を
受けて、
晃々と
光るのが、
沼の
面に
眼があつて
と
同じ
高さに
頂を
並べて、
遠近の
峯が、
東雲を
動きはじめる
霞の
上に
漾つて、
水紅色と
薄紫と
相累り、
浅黄と
紺青と
対向ふ、
幽に
中に
雪を
被いで、
明星の
余波の
如く
晃々と
輝くのがある。
老爺の
手にも
小刀が
動く、と
双んで
二挺、
日の
光に
晃々と
閃きはじめた……
掌の
木の
枝は、
其の
小刀の
輝くまゝに、
恰も
鰭を
振ふと
見ゆる、
香川雪枝も、さすがに
名を
得た
青年であつた。
空模樣は、その
癖、
星が
晃々して、
澄切つて
居ながら、
風は
尋常ならず
亂れて、
時々むく/\と
古綿を
積んだ
灰色の
雲が
湧上る。とぽつりと
降る。
降るかと
思ふと、
颯と
又暴びた
風で
吹拂ふ。
ほんのりとして、
床しく
薄いが、
夜などは
灯に
御目ざしも
黒く
清しく、
法衣の
色がさま/″\と
在すが
如く
幽に
濃い。
立袈裟は
黒の
地に、
毛よりも
細く
斜に
置いた、
切込みの
黄金が
晃々と
輝く。
深く
濃い
眞緑の
翼が
晃々と
光つて、
緋色の
線でちら/\と
縫つて、
裾が
金色に
輝きつゝ、
目と
目を
見合ふばかりに
宙に
立つた。
思はず、「あら、あら、あら。」と十八九の
聲を
立てたさうである。
尾上に
遙に、
崖に
靡いて、
堤防に
殘り、
稻束を
縫つて、
莖も
葉も
亂れ
亂れて
其は
蕎麥よりも
赤いのに、
穗は
夢のやうに
白い
幻にして
然も、
日の
名殘か、
月影か、
晃々と
艶を
放つて、
山の
袖に、
懷に