“薄日”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うすび91.3%
うすひ8.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
洋一はちょいとためらったのち大股おおまたに店さきへ出かけて行くと、もう薄日うすびもささなくなった、もの静な往来を眺めまわした。
お律と子等と (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
くもうごいて、薄日うすびして、らしたむねと、あふいだひたひかすかにらすと、ほつとつたやうないろをしたが、くちびるしろく、血走ちばしるのである。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
いろ五百機いほはた碧緑あをみどりつて、濡色ぬれいろつや透通すきとほ薄日うすひかげは——うちなにますべき——おほいなる琅玕らうかんはしらうつし、いだくべくめぐるべき翡翠ひすゐとばりかべゑがく。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
いづこにか薄日うすひさし、きしりこきり斑鳩いかるがなげく
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)