“うすび”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
薄日50.0%
薄陽35.7%
微陽11.9%
淡日2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
くもうごいて、薄日うすびして、らしたむねと、あふいだひたひかすかにらすと、ほつとつたやうないろをしたが、くちびるしろく、血走ちばしるのである。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
遅々ちちとしてヨンヌの平野をのたくりゆくうち、ようやく正午ひる近く、サンの町の教会の尖塔が、向うの丘の薄陽うすびの中に浮びあがって見えるところまで辿り着いた。
そのうちに雨が止んで微陽うすびが射した。雨の止んだのにいつまでもいるわけにいかなかった。南は詮方しかたなしに帰ってきた。
竇氏 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
上野の広小路まで来たころに、空の雲が少しずつがれて、秋の淡日うすびが差して来た。ぼっとかすんだようなお庄の目には、そこらのさまがなつかしく映った。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)