“琅玕”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ろうかん75.8%
らうかん24.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
自分の膝に、姫の顔をのせて、琅玕ろうかんのようにきとおっているそのおもてと、呼吸をしていない紅梅のような唇元くちもとを見て、四郎はいった。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、相手の胸の上には、彼の母が遺物かたみに残した、あの琅玕ろうかん勾玉まがたまが、曇りない月の光に濡れて、水々しく輝いていたではないか。
素戔嗚尊 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
いろ五百機いほはた碧緑あをみどりつて、濡色ぬれいろつや透通すきとほ薄日うすひかげは——うちなにますべき——おほいなる琅玕らうかんはしらうつし、いだくべくめぐるべき翡翠ひすゐとばりかべゑがく。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
青白いその薄明りのなかに、幾本かの青竹が、琅玕らうかんのやうな滑かなつめたい肌をして、行儀よく真直に立つてゐる。
独楽園 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)