“ガラスど”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
硝子戸87.3%
硝子扉7.6%
玻璃戸3.4%
玻璃扉0.8%
硝子取0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私は門のところにためらひ、芝生しばふの上にためらつた。鋪石道を往きかへりした。硝子戸ガラスど鎧戸よろひどしまつてゐて内部を見ることは出來なかつた。
新坊はいつみても黙つて硝子扉ガラスどを押してはいつて来ると、そのまま父親にも口を利かずにこそこそ奥へ姿を消してしまふのだつた。
木の都 (新字旧仮名) / 織田作之助(著)
その度に三吉は病室の外へ出て、夏めいた空の見える玻璃戸ガラスどのところで巻煙草をふかした。白い制服を着けた看護婦は長い廊下を往来ゆききしていた。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
広い廊下が走っていて、庭の花壇へ下りる玻璃扉ガラスどがついている。それから患者の入れてある単独病房が二十ばかり——ざっとこうした間どりが一階を占めている。
硝子取ガラスどりの芸者の写真が開化かいかを誇り合った時代を思い出させるので、一層なつかしみがあると云った。
開化の良人 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)