“稲荷鮨”の読み方と例文
旧字:稻荷鮨
読み方割合
いなりずし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
美音で思い出したが、十軒店じっけんだなにも治郎公なぞと呼んでいた鮨屋が、これもい声で淫猥な唄ばかり歌って、好く稲荷鮨いなりずしを売りに来たものだった。
梵雲庵漫録 (新字新仮名) / 淡島寒月(著)
のみならずその木の根元には子供を連れたおばあさんが二人曇天どんてんの大川を眺めながら、花見か何かにでも来てゐるやうに稲荷鮨いなりずしを食べて話し合つてゐた。
本所両国 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
と、十軒店じっけんだなの治郎さんの、稲荷鮨いなりずしが流してくるようにならなければ、おでんやや、蠑螺さざい壺焼つぼやきやも出なかった。