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稲光
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いなびかり
ふりがな文庫
“
稲光
(
いなびかり
)” の例文
六
人
(
にん
)
の
武士
(
ぶし
)
が
縁側
(
えんがわ
)
に
上
(
あ
)
がって
待
(
ま
)
っていますと、やがて
雷
(
かみなり
)
や
稲光
(
いなびかり
)
がしきりに
起
(
お
)
こって、
大風
(
おおかぜ
)
のうなるような
音
(
おと
)
がしはじめました。
大江山
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
「僕は文句なしで無条件でやります。やあ、大群集がわれわれに迫って来ますよ、
マネット嬢
(
ミス・マネット
)
。そして僕には彼等が見えます、——あの
稲光
(
いなびかり
)
で。」
二都物語:01 上巻
(新字新仮名)
/
チャールズ・ディケンズ
(著)
と
大音
(
だいおん
)
あげ、
追掛
(
おひかけ
)
しが
忽
(
たちま
)
ちに
雲
(
くも
)
起
(
おこ
)
り、
真闇
(
まつくら
)
になり、
大雨
(
たいう
)
降出
(
ふりいだ
)
し、
稲光
(
いなびかり
)
烈
(
はげ
)
しく、
大風
(
おほかぜ
)
吹
(
ふ
)
くが
如
(
ごと
)
くなる
音
(
おと
)
して
座頭
(
ざとう
)
はいづくに
行
(
ゆき
)
しやらむ——と
言
(
い
)
ふのである。
怪力
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
マドンナも大方この手で
引掛
(
ひっか
)
けたんだろう。赤シャツが送別の辞を述べ立てている最中、
向側
(
むかいがわ
)
に坐っていた山嵐がおれの顔を見てちょっと
稲光
(
いなびかり
)
をさした。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
稲光
(
いなびかり
)
が二
度
(
ど
)
ばかり、かすかに白くひらめきました。草を
焼
(
や
)
く
匂
(
におい
)
がして、
霧
(
きり
)
の中を
煙
(
けむり
)
がほっと
流
(
なが
)
れています。
種山ヶ原
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
▼ もっと見る
けれども、人魚のむすめは、へいきで、ちかちか光る氷の山の上に腰をのせたまま、かがやく海の上に、いなづま形に射かける
稲光
(
いなびかり
)
の青い色をながめていました。
人魚のひいさま
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
坂本城の
余燼
(
よじん
)
は消え、墨の如き湖や
四明
(
しめい
)
ヶ
嶽
(
だけ
)
の上を、夜もすがら青白い
稲光
(
いなびかり
)
が
閃
(
ひら
)
めきぬいた。
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
文太郎 俺はたった今、水の中で、苦しみながら死にかかった時、頭の中へ
稲光
(
いなびかり
)
みてえにキラキラと、いろんなことが思い出されたんだ。俺の気持は、がらりと変った。(ぐったりとなる)
中山七里 二幕五場
(新字新仮名)
/
長谷川伸
(著)
雹
(
ひょう
)
が降るわけでもない。
稲光
(
いなびかり
)
ひとつせず、雨一滴落ちて来ず……。とはいえ、あの
混沌
(
こんとん
)
たる天上の闇、昼の日なかに忍び寄るこの真夜中が、彼らを逆上させ、にんじんを
縮
(
ちぢ
)
み上がらせたのだ。
にんじん
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
雲の中でぴかりと、
稲光
(
いなびかり
)
が光った。
恐竜島
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
わつ! こわい!
稲光
(
いなびかり
)
が!
小熊秀雄全集-22:火星探険―漫画台本
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
ある日、おじいさんは山へ木を
切
(
き
)
りに行きました。にわかにひどい大あらしになって、
稲光
(
いなびかり
)
がぴかぴか
光
(
ひか
)
って、ごろごろ
雷
(
かみなり
)
が
鳴
(
な
)
り
出
(
だ
)
しました。
瘤とり
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
もうしきりなし
稲光
(
いなびかり
)
がして、かみなりがごろごろ、ひと晩じゅうやめないつもりらしく、鳴りつづけました。やがて、窓がぱあっとあいて、王女は、とびだしました。
旅なかま
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
それが貴方、着物も顔も手足も、
稲光
(
いなびかり
)
を浴びたように、
蒼然
(
まっさお
)
で
判然
(
はっきり
)
と見えました。
湯女の魂
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
稲
常用漢字
中学
部首:⽲
14画
光
常用漢字
小2
部首:⼉
6画
“稲”で始まる語句
稲荷
稲妻
稲
稲田
稲扱
稲荷様
稲村
稲荷鮨
稲荷町
稲架