“きく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
27.1%
規矩22.5%
21.7%
危懼8.5%
崎嶇6.2%
6.2%
1.6%
企救0.8%
喜句0.8%
0.8%
(他:5)3.8%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一つはかごにて一つはさしかつぎにて、かごきく隱居處いんきよじよよりしのびやかにいで
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
これぞ當時たうじ巴里パリー交際かうさい境裡じやうり大流行だいりうかうの『きくくに乙女おとめ』とて
思ふに前記の諸篇の如き、布局法あり、行筆本あり、変化至つて規矩きくを離れざる、能く久遠にるべき所以ゆゑんならん。
清楚せいそな自然と、幽寂ゆうじゃくな茶室の規矩きくにかこまれて、主客共に、血なまぐさいたましいから、しばし洗われていた。
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
こんな平凡な光景でも、時として私の心に張りつめた堅い厚い氷の上に、一きく温湯を注ぐような効果があるように思われる。
柿の種 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
小さいながら行く水の面影に、人の世の情味をきくし、部屋も相当に綺麗きれいだし、風呂場も気持よく出来ている間に
大菩薩峠:30 畜生谷の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
あいつが死ねるものかという気分と、死ぬかも知れないという危懼きくが交錯して、五郎をいらいらさせている。
幻化 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
七十五年生息不可能説が爆撃直後伝えられたので、人々の間に焼け跡復帰を危懼きくする声が高かった。
長崎の鐘 (新字新仮名) / 永井隆(著)
自分で自分のする悲劇を観察し批判し、われとわが人生の崎嶇きくを味わいみるのも、また一種の慰藉にならぬでもない。
去年 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
たゞ、私にいま気がついておることは、私は元来、山の性です。岳山重畳の果、山道崎嶇きくの奥に、それが見付け出されそうな気がします。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
なほさら五月蠅うるさいとはしくくるまのおとのかどとまるをなによりもにして、それおいできくがいなや
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
先頃もお手飼にちんが欲しいと夫人の御意、きくよりも早飲込み、日ならずして何処でもらッて来た事か、狆の子一ぴきを携えて御覧に供える。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
切取強盗人殺牢破りなど云える悪人多からずば其職繁昌せず、悪人を探す為に善人を迄も疑い、見ぬ振をしてぬす、聞かぬ様をして偸みきく
無惨 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
彼も会得したようであった。再び高いはしごに昇って元気よく仕事をしていた。松の枝が時々にみしりみしりとたわんだ。その音をきくごとに、私は不安にたえなかった。
二階から (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「無学文盲は困るて。それは、大学、喜句きくの章だ」
南国太平記 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
過去と未来がきくしく交響する、哈爾賓ハルビンはいつもたそがれの街だ。
踊る地平線:01 踊る地平線 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
実は、きく、本字で(奇駒きく)とよませたのだそうでありましたが、いや何しろ——手綱染たづなぞめ花片はなびらの散った帯なにかで、しごきにすずをけて、チリリン……もの静かな町内を、あのがあるくとぐに鳴った——という育ちだから、お転婆てんばでな——
菊あわせ (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
承知きくか、それとも断わるか、俺の云うこと、どうだどうだ! もしも」と云うとピョンピョンと、二足ばかり飛び出したが、「断わると云うなら覚悟がある! 落ち下るぞよ、恐ろしい危険が! しかも即座だ! さあ返答!」
神秘昆虫館 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
きくや、ぐ現はれたのがしづであつた。
節操 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
まず、ひとりが起句きくを詠むと、次の者が脇句わきくをつける。また受けて前句まえくを出すと、他の者が下の句を附けてゆく。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
三人並びに吏に対してきくせらる。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)