“きゝ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
60.5%
14.0%
9.3%
奇々4.7%
嬉々4.7%
憘々2.3%
2.3%
2.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
現在げんざいうけひしはれにおぼえあれどなにれをいとことかは、大方おほかたまへきゝちがへとたてきりて、烟草たばこにふきわたしらぬとすましけり。
大つごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
これ新幡随院濡れ仏の縁起えんぎで、此の物語も少しは勧善懲悪かんぜんちょうあくの道を助くる事もやと、かく長々とおきゝにいれました。
いや、前刻さつきふねなかけるのをむかふからときな、きたひとだと吃驚びつくりしつけの。お前様めえさま一廉ひとかどきゝものだ。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
聞中に此方は莞爾にこ/\笑ひ出し聞了つては横手をち成程々々奇々きゝ妙計めうけい必ず當るに相違なし夫なら直に金の算段さんだん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
緑の樹蔭こかげに掩はれた村、肥えて嬉々きゝとして戯れてゐる牧獣や家禽かきんの群、薫ばしい草花に包まれた家屋、清潔に斉然きちんと整理された納屋や倉、……よみがへつた農業! 愚昧ぐまいな怠慢な奴隷達から開放された
新らしき祖先 (新字旧仮名) / 相馬泰三(著)
二名にめい水兵すいへい仲間なかま一群ひとむれ追廻おひまはされて、憘々きゝさけびながら逃廻にげまわつた。それは「命拾いのちひろひのおいわひ」に、拳骨げんこつひとづゝ振舞ふるまはれるので『これたまらぬ』と次第しだいだ。勿論もちろん戯謔じやうだんだが隨分ずいぶん迷惑めいわくことだ。
按摩「ナニそれはお動じでございます、鍼がきゝましたのでございますから御心配はございません、イエまア又明晩も参りましょうか」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
れども箇樣な藥の合せ方初めて拜見はいけん致しますが一體是は何病にきゝますものかくるしからずばお教へなされて下されませと云ば元益打笑ひ成程是は貴主方が見ても一向解らぬも道理にこそあれ此藥はもと漢方家かんぱうか配劑はいざいならず愚老ぐらう先年長崎にて醫道いだう修業を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)