“嬉々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きき84.7%
いそいそ6.8%
いそ/\5.1%
きゝ3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
進み進みて、小川の尽きる所に、おたまじゃくしの頭の様に、丸くひろがった池がある。池には裸体の男女が、嬉々ききとしてたわむれ泳いでいる。
地獄風景 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
直ぐに、嬉々いそいそと廊下から大廻りに、ちょうど自分の席の窓の外。その婦人の待っている処へ出ると、それ、散々に吹散らされながら、小児が一杯、ふらふらしているだろう。
朱日記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あそこの窓の下に行つて、コトコトと叩いて、そこにその白い顔が出た時に、春の風のやうな微かな私語さゝやきを敢てさへすれば、それですぐにかの女は嬉々いそ/\として出て来るに相違ない。
赤い鳥居 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
彼のおもて嬉々きゝと輝きつ、ひげの氷打ち払ひて、雪をつて小児こどもの如くせぬ、伯母の家はの山角の陰に在るなり
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)