“いそ/\”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
怡々33.3%
嬉々33.3%
勇々11.1%
悦々11.1%
欣々11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
『アラ今日被來いらしつたの。明日かと思つたら。』と、靜子は吉野に會釋して怡々いそ/\下女の後から出て行く。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
それでまた私は心動いて、箸を置くと嬉々いそ/\しながら渇を覺えた時の用意にと、大きな梨を二つ懷に入て例の櫻のステッキを杖ついて、湯の花澤へゆく道から左に折て急がぬやうに登つていつた。
箱根の山々 (旧字旧仮名) / 近松秋江(著)
貢さんは勇々いそ/\として躊躇ためらふ所なく麻縄あさなはを切り放つた。お濱さんは玄関の方へまはつて来た。
蓬生 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
さうして看護婦は「今日は貴下のお腹の水を取るのよ。」と言つて、自分の仕事の一つ増えたのを喜ぶやうに悦々いそ/\として立働いてゐる。
郁雨に与ふ (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
また曩日いつかの樣に、今夜何處かに酒宴さかもりでもあるのかと考へて、お定はつつましやかに水潦みづたまりを避けながら、大工の家へ行つた。お八重は欣々いそ/\と迎へたが、何か四邊あたりはゞかる樣子で、そつと裏口へれて出た。
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)