“きんきん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
僅々58.3%
近々22.2%
欣々15.3%
僅僅1.4%
緊々1.4%
金々1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかも、日頃忠実であって、深い信頼をけていた由蔵が、僅々きんきんの時間に、場所もあろうにこんな所に屍骸と化してよこたわっているとは!
電気風呂の怪死事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
今日はふだんとちがつて、君が近々きんきんに伊豆の何とか云ふ港から船を出して、女護によごしまへ渡らうと云ふ、その名残りの酒宴だらう。
世之助の話 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
なにかは知らぬながらも、すぐと百合江がうちうなずいて、欣々きんきんとしながら立ち去りましたものでしたから、右門はすばらしく朗らかにいったものです。
シカモソノ取ツテ以テ今日ニ用フベキ者ヲ求ムレバ僅僅きんきんノミ。予ちかごロ『聖武記』ヲ一貴権ノ家ニ借観ス。およそ十四巻。清ノ人魏源ノ撰述ニ係ル。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
けんさつ、三しんせん緊々きんきん縮々しゅくしゅく、などという表字法にみても、別してこの裴如海はいにょかいひとりがそう傑出した色坊主であったわけでもあるまい。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
違棚には箱入の人形を大小二つ並べて、その下は七宝焼擬しつぽうやきまがひ一輪挿いちりんざし蝋石ろうせきの飾玉を水色縮緬みづいろちりめん三重みつがさねしとねに載せて、床柱なる水牛の角の懸花入かけはないれは松にはやぶさの勧工場蒔絵まきゑ金々きんきんとして、花を見ず。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)