“蝋石”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ろうせき75.0%
らふせき16.7%
らうせき8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
日を見ることを好まない羊歯しだ類が、多くのさばって、もう血色がなくなったといったような、白い葉の楓が、雨に洗われて、美しい蝋石ろうせき色をしている。
谷より峰へ峰より谷へ (新字新仮名) / 小島烏水(著)
老人は得意になつて案内してれた。其れはマウパツサンの墓から遠くは無かつた。墓の上にはリラを植ゑ、うしろの円い蝋石らふせきの碑の上には詩人の半身像が据ゑてあつた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
蝋石らうせきのやうにつめたく、滑らかな肌をしたこの後園の尼僧は、生れつき環境の騒々しさを好まないところから、わざとすべての草木は枯れ落ち、太陽の光さへも涙ぐむこの頃の時季を選び
水仙の幻想 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)