“ろうせき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
蝋石90.0%
蠟石10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その蝋石ろうせきのように固くなっている顔色でわかったが、そのうちに私が振り返った顔を静かに見返すと、白い唇をソッとめて、今までとはまるで違った、ひびきの無い声を出した。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
ことに青味を帯びた煉上ねりあげ方は、ぎょく蝋石ろうせきの雑種のようで、はなはだ見て心持ちがいい。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
なんだかぎょく蠟石ろうせきを溶かしたもので描いてあるような気持がする。例えば、白ばらのつぼみの頭の少し開きかかった底の方に、ほのかな紅色の浮動している工合などでも、そういう感じを与える。
二科会展覧会雑感 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)