“羊歯”のいろいろな読み方と例文
旧字:羊齒
読み方(ふりがな)割合
しだ97.2%
シダ2.8%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それに沢山小枝がつくと普通の樹枝状になるので、その中でも特に細い小枝が沢山出て羊歯しだの葉のような形になったものを羊歯状と呼ぶこともある。
(新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
岩むらの羊歯しだからすの声、それから冷たい鋼色はがねいろの空、——彼の眼に入る限りの風物は、ことごとく荒涼それ自身であつた。
老いたる素戔嗚尊 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
おのずから生じた羊歯しだや灌木や雑草の類が、自然の境界線をなしているものの、あちこちが隙間だらけなので、鶏でも猫でも犬でも自由に通れる。
庭の眺め (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
間もなく蕈も大ていなくなり理助は炭俵一ぱいに詰めたのをゆるく両手で押すやうにしてそれから羊歯しだの葉を五六枚のせてなはで上をからげました。
(新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
ところがある夕方二人が羊歯しだの葉に水をかけてたら、遠くの遠くの野はらの方から何とも云えない奇体ないい音が風にき飛ばされて聞えて来るんだ。
黄いろのトマト (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
こうやって、若々しい楓の枝かげに、を出したばかりの春の羊歯シダの葉に飾られてある壕は風雅ですが。
其「花の木にあらざらめども咲きにけり」と言うたのは、削り掛けの一種に接骨木ニハトコや竹にさす削り花のある其らしく、同じ糸にたぐり寄せられる物には、楢の木のぎ口を丁字形に切りこんで羊歯シダの葉を挿し、田端のウネに立てられる紀伊熊野川沿岸の正月の立て物(名知らず)がある。
髯籠の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)