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欣々
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きんきん
ふりがな文庫
“
欣々
(
きんきん
)” の例文
でも、どうやらこうやら父から出資させる事になって老爺さんは
欣々
(
きんきん
)
と勇んだ。情にもろくって、金に
無頓着
(
むとんじゃく
)
な父は、細かい計算をよく
噛
(
か
)
まなかった。
旧聞日本橋:08 木魚の顔
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
なにかは知らぬながらも、すぐと百合江がうちうなずいて、
欣々
(
きんきん
)
としながら立ち去りましたものでしたから、右門はすばらしく朗らかにいったものです。
右門捕物帖:07 村正騒動
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
屏風
(
びょうぶ
)
を立て廻して同じ広間の中へ、平間と糸里、平山と小栄の二組も、床を
展
(
の
)
べさせて夢に入る。芹沢が
欣々
(
きんきん
)
としていたのは近藤を
謀
(
はか
)
り得たと思ったからです。
大菩薩峠:03 壬生と島原の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「僕の想像は間違っていなかった」明智は
欣々
(
きんきん
)
として人々の方をふり向いた。「やっぱり真犯人は外にあったのです。三千子さんは小松を殺した訳ではないのです」
一寸法師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
三人はすぐそれをボートのうしろにつけてひきながらふたたび川をわたり、湖をすぎてその夜ぶじに、ニュージーランド川についた。
洞
(
ほら
)
に帰れば一同は
欣々
(
きんきん
)
として出むかえた。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
▼ もっと見る
中尉はきょうも葬式よりは婚礼の供にでも立ったように
欣々
(
きんきん
)
と保吉へ話しかけた。
文章
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
小生フランネルの単衣を着て得々
欣々
(
きんきん
)
として
而
(
しか
)
も服薬を二種使用致し居候。「千鳥」の原稿料御仰せの通にて
可然
(
しかるべく
)
かと存候。「
柳絮行
(
りゅうじょこう
)
」はつまらぬ由。小生もゆっくりと拝見する勇気今は無之候。
漱石氏と私
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
お登和嬢「ハイ」と返事も軽く
出
(
い
)
で
欣々
(
きんきん
)
として台所へ立って行く。
食道楽:秋の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
云うまでもない、彼は
欣々
(
きんきん
)
と草庵を去っていった。
似而非物語
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
欣々
(
きんきん
)
として駈け出そうとした老神主を静かに呼びとめると、早乙女主水之介なかなかに兵法家でした。
旗本退屈男:08 第八話 日光に現れた退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
「この古い門のなかに、
欣々
(
きんきん
)
女史がいるのですかねえ。」
江木欣々女史
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
欣
漢検準1級
部首:⽋
8画
々
3画
“欣々”で始まる語句
欣々然