“曩日”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
のうじつ37.5%
いつか18.8%
さきのひ18.8%
なうじつ12.5%
さき6.3%
このあいだ6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
曩日のうじつの感夢、おおむね事実と適中するもののごとしと。これ、そもそも予が疑団いよいよ凝結して、氷釈するあたわざるゆえんなり。
妖怪報告 (新字新仮名) / 井上円了(著)
曩日いつか御神籤通おみくじどほりな事に成れるのは、もう目に見えてゐるのを、那奴あいつが邪魔して、横紙よこがみを裂くやうな事を為やがるばかりに大事に為なけりや成らない貴方の体に
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
それと共に唯継のおこなひ曩日さきのひとはやうやく変りて、出遊であそびふけらんとするかたむきしを、浅瀬あさせなみも無く近き頃よりにはか深陥ふかはまりしてうかるると知れたるを、宮はなほしもきて咎めず。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
失戀の彼が苦しまぎれに渦卷の如く無暗に歩き𢌞つた練兵場は、曩日なうじつの雨で諸處水溜りが出來て、紅と白の苜蓿うまごやしの花が其處此處にむらをなして咲いて居た。
熊の足跡 (旧字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
因って儂ら同感の志士は、これを未萌みほう削除さくじょせざるを得ずと、すなわ曩日さきに政府に向かって忠告したる所以ゆえんなり。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
私はふと、曩日このあいだ、初代綾之助の語るのを、ゆくりなく聴く機会のあったことを思いだした。
豊竹呂昇 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)