嬉々いそいそ)” の例文
直ぐに、嬉々いそいそと廊下から大廻りに、ちょうど自分の席の窓の外。その婦人の待っている処へ出ると、それ、散々に吹散らされながら、小児が一杯、ふらふらしているだろう。
朱日記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
嬉々いそいそとしている。
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
……自分介抱するよって、一条ひとくさりなと、可愛い可愛い女房おかみはんに、沢山たんと芝居を見せたい心や。またな、その心を汲取くみとって、うずら嬉々いそいそお帰りやした、貴女の優しい、仇気あどけない、可愛らしさも身に染みて。
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
嬉々いそいそ客設けの手伝いした、その——
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)