“仇気”の読み方と例文
旧字:仇氣
読み方割合
あどけ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして、仇気あどけなく眠っている女をのぞき込み、その顔だちをうかがいながら、好意のない眼でながめていると、彼女は彼の視線を感じた。
「ええ。」と仇気あどけなくかくさず、打明けてすがり着くような返事をする。梓はこの声を聞くと一入ひとしお思入って、あわれにいとおしくなるのが例で。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
無精で呑気のんき仇気あどけない愛嬌があって、たおやかな背中つきで、恋心に恍惚しながら、クリストフと自分との部屋の境の扉を一旦締めたらもう再び開ける勇気のなかったザビーネ。
アンネット (新字新仮名) / 宮本百合子(著)