“ぎき”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ギキ
語句割合
義気30.8%
儀規15.4%
偽旗7.7%
儀軌7.7%
擬旗7.7%
義氣7.7%
7.7%
7.7%
魏旗7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「ああ、あくまで私ごときを、忘れないでいて下さる諸兄の義気ぎき、何とことばもありません」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
儀規ぎきによって明確に規定され、また絶えず伝来の様式を踏襲しているにかかわらず、東洋各国の各時代の仏像がおのおのその特殊な美を持つことは、単に造像の技巧の変遷のみならず
日本精神史研究 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
渭南の県令から登用した校尉こうい丁斐ていひの策を用いて、河畔の堤の蔭に沿うて仮陣屋を築かせ、擬兵ぎへい偽旗ぎきを植えならべて、実際の本陣は、すでにほかへ移していたのである。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「だが、仏像に関する三十二相や密教の儀軌ぎきについての話なら、いつか寂光庵じゃっこうあん(作者の前作、「夢殿殺人事件」)で聴かせられたと思ったがね」
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
剣閣の木門道もくもんどうへ急がせ、後、鹵城には擬旗ぎきを植え並べ、柴を積んで煙をあげ、あたかも、人のおるように見せておいて、急速に、彼とその麾下きかもことごとく木門道さして引き退いた。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さてまた文右衞門の女房は勝手かつてにて番茶ばんちやを入れ朶菓子だぐわしなどを取揃とりそろへて持出もちいでたるに長八は大橋が義氣ぎきの強きを彌々感じ心中に成程なるほどかくまで零落れいらくなしても武士の道を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
母上はこれを聞きて復た言ふべきこともあらねば、便びんなき少年の上をおもひて大息といきつき給ひぬ。かたへぎきせしわれは泣き出しつ。
実業家は当世人だけに、他人ひとの話を立聴きするのが何よりの好物であつた。談話はなしが儲け話か女の噂である場合には、とりわけ身体中からだぢゆうを兎の耳のやうにしてぬすぎきをした。
かつて皆、この土のために、生命いのちをささげ、骨を埋め、土中に蜀の万代をいのっていたろうに、今や地表は魏軍の土足にとどろき、空は魏旗ぎきに染められている。
三国志:12 篇外余録 (新字新仮名) / 吉川英治(著)