義気ぎき)” の例文
旧字:義氣
天が清次の如き義気ぎきある人を導いて助けしめ、ついに悪人ほろびて善人栄えると申す段切だんぎりに至りましたので、いさゝか勧善懲悪の趣意にもかないましょうと存じ、長らく弁じまして
「ああ、あくまで私ごときを、忘れないでいて下さる諸兄の義気ぎき、何とことばもありません」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
もはや一週間内にて、死する身なれば、この胸中に思うだけをば、遺憾いかんなく言いのこし置かんとの覚悟にて、かの書翰しょかんしたためしなれば、義気ぎきある人、なんだある人もしこれを読まば
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
成経 わしは同じ弓矢をとる武人ぶじんとしてあなたの義気ぎきうったえたい。
俊寛 (新字新仮名) / 倉田百三(著)